男っ気なんて全然ないよー
彼氏いないよー。ほしいよー。
なんていってる女の子の部屋。
本を読むタイプの子じゃないから部屋に本棚がなく
ファッション雑誌・タウン情報誌・少女漫画が数冊、床に平積みになっているような部屋で。
「君に届け。」の上に無造作におかれているバイオメガ1巻を発見したときの衝撃といったら。もう。
呼吸止まったね。一瞬。あまりのギャップに。あまりの違和感に。
この女の子が腕の立つ武将だったならば間違いなく俺の首と胴体は離れていた。
幸いなことにこの女の子は達人でもなければ刀も持っていなかったからよかったものの。
ほんと戦国時代なら死んでた。
それほどの隙を作らされた。
なんという演出。
これが俺の虚を突くための策でなければ
男
いるよね。
部屋に上がる前に10分間の片付けタイムがあったのだけれども
10分間その子の視線から逃れ続けることに唯一成功した(彼氏)からのメッセージだよね。そのバイオメガ。
「さ…最後の…バイオメガ…。メ…ッセージ…で…す。これが…せい…いっぱい…です。部屋に上がりこんだ男…、受け取って…下さい…伝わって…下さい…」
か、花京院ーーーーっっ!
(涙を拭いながらおいしくいただきました)