西尾維新 - きみとぼくが壊した世界

きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)

きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)

「こんな幸せなことがあっていいわけがない。これは夢ではないだろうか。ちょっとつねってみてくれ」
「わかった」
僕は病院坂の乳首をつねった。いや、いやらしい意味ではなくギャグとして! あくまでも、このどうしようもない空気を打破するためのギャグとしてだ! 大体、制服の上から乳首の一なんかわからない。僕はそこまでの上級者ではない。精々ブラのホックを片手で外せる程度だ。
「あれ!? 気持ちいい! やっぱり夢か!」
「気持ち悪いわっ!」

トリック?事件の真相?
そんなのまったくもってどうでもいい。
下ネタと掛け合いさえあればそれだけで俺は幸せなんだ。


が、ゆえに下ネタ濃度にてはっきりとわかってしまう。
化物語こそが至高であるという事実が。